奈川獅子

NAGAWAJISHI

奈川獅子とは

長野県松本市奈川 寄合渡(ながわ よりあいど)に伝わる「奈川獅子」は、毎年9月第1土曜日に氏神である「天宮大明神」のお祭りで奉納されています。村を荒らす大獅子と獅子捕りの格闘がおこなわれる勇壮で激しい舞で、獅子舞と同じ振り付けで手踊りが継承されているのが特徴的です。この獅子舞を伝えたのは、大正初期に富山県南砺市から移り住んできた漆塗職人でした。昭和に入ってから伝承拠点の変更がありながらも、多世代の人々によって伝承されてきました。小学1年生から担い手になることができ、この芸能の継承には子どもたちも多く関わっています。

祭り紹介

平成19年には松本市の重要無形民俗文化財に指定されました。これは飛騨の国境の山奥に潜むといわれる一頭の大獅子にまつわる物語で、祇園林、清森、吉崎、獅子殺し切返し、薙刀という5つの場面で構成されています。大獅子は田畑を荒らして村人を苦しめていましたが、村人は棍棒や竹槍で獅子を打ち取ることができませんでした。そこで天狗が技を使ってようやく打ち取ることに成功します。しかし、村人が手柄話に花を咲かせている間に獅子が生き返り、天宮大明神の薙刀を天狗から受け取った村の薙刀名人が、死闘の末に獅子を退治することができたという流れです。これらの獅子舞の演目は全て手踊りの演目にもなっており、手踊りは獅子ではなく扇子を持って舞います。獅子舞と手踊りの双方が脈々と継承され現在の奈川獅子として残されているのです。

歴史・背景

奈川獅子は明治44年に富山県出身のキンマヒキ(彩漆塗職人)である横井市蔵氏が伝えたのが始まりといわれています。奈川寄合渡の隣の神谷に伝わったものの、後継者不足ということで寄合渡の集落が大正初期にそれを引き継いだという経緯があります。元々奈川といえば明治末期までは牛追いたちが多く住む地域で、歴史的に見れば富山県方面との繋がりのある交通の要衝だったともいえます。そのような背景もあって、獅子舞が伝わったと考えられています。

開催概要

開催日程

日程:
2023年9月2日(土)
時間:
19時30分~
場所:
天宮大明神 境内
〒390-1611 長野県松本市奈川寄合渡978−1
※雨天の場合は向かいの奈川寄合渡体育館で行う

アクセス

〒390-1611
長野県松本市奈川寄合渡978−1
※雨天の場合は向かいの奈川寄合渡体育館で行う

写真提供:松本市

継承活動の取り組み

長野県松本市の中心市街地から車で1時間。北アルプスの麓にある奈川地区の集落寄合渡(よりあいど)に脈々と受け継がれる「奈川獅子(ながわじし)」があります。獅子退治の特徴を持つこの獅子舞は、手踊りとともに継承されています。

近年は人口減少が進み、働き手が松本市の中心部に働きに出ている背景もあり、担い手不足が顕著です。それでも昔と変わらず、獅子舞は受け継がれているそうです。この獅子舞の魅力やその継承のコツについて知るために、多世代にわたるインタビューと練習会の取材を行いました。

担い手たちの声

小学校に通う子どもは部活の後、獅子舞の練習へ。ハードスケジュールをこなしながらも、その生活を楽しんでいます。大人たちが楽しそうにしているから、子どもが楽しいということは少なからずあるでしょう。それにしても、なぜ市重要民俗無形文化財「奈川獅子」はここまで担い手が熱い想いを持ち楽しんでいるのでしょうか?

2023年3月11日(土)、長野県松本市の山村部、奈川地区にある「奈川文化センター夢の森コンベンションホール」にて「奈川の文化遺産を後世に〜奈川獅子と祇園ばやし~」と題し、奈川獅子の演舞イベントが開催。イベント終了後、奈川獅子の魅力について、関係者の方々とともに考えました。

本祭レポート

新しいイベントでの演舞。力強い勇壮な舞に、心踊る1日になりました。

この記事では、2023年3月11日(土)、奈川文化センター夢の森コンベンションホールにて行われたイベント「奈川の文化遺産を後世に~奈川獅子と祇園ばやし~」と、その中で披露された長野県松本市奈川 寄合渡(ながわ よりあいど)に伝わる市重要無形民俗文化財「奈川獅子」の演舞をレポートします。

公式【生中継】3/11(土)「奈川獅子」| Nagawa-Jishi 2023

公式【奈川獅子】3/11ライブ配信決定!

【公式】奈川獅子 子どもからカッコいい!